「ざっけんなよっ!」と、
深刻に悩んでいる方には悪いと思いつついっちゃうと、
ワタシはうらやましくて仕方ない。
ちょいと不眠症気味で、
いろんなことに悶々と悩める人たちが。
ワタシ、恥かしながら
生まれてこのかた、眠れなくて困った・・・ということが
ただの一度もない。
(ついでにいってしまうと、便秘で困ったこともない)。
なんだか今夜は眠れないな~って夜も
そりゃぁごくたまにはあるけどね。
そういうときは、ちょっと難しめの本を読むか
きつめのお酒をくいっと飲めば
まず、間違いなくコテンと眠れる。
胃もとにかく丈夫で、
去年、がん検診をやったときは
前の晩から何も食べられなくて腹ぺこだったので、
「ゆっくりでいいですよ・・・」
といわれたバリウムをぐいっと一気飲み。
思わず、「おかわりーーーっ!」といってしまいそうだった。
そんな人間の胃に影があるわけがなく、
フィルムで見たわがストマックは、
七輪で炙って塩ふって食べたらうまそう・・・と思ったほど、
ぷりんぷりんしていた。
肌のつやには自信ないけど、胃のつやにはかなり自信ある。
内臓も丈夫で、不眠症でもないなんて、
なんだか、文筆稼業っぽくなさすぎるね。
お酒が好きなのに、
飲むと必ず眠くなるせいで、
不良になって夜遊びすることもできないし。
睡眠を削って仕事することもできない(・・・し、したくない)から、
ライターとして、キャパは限られてくるし。
おまけに、
最近は、「さぁ、原稿書こう!」と思った途端に眠くなる。
あたたかいこたつ、
読みかけた小説の気になる続き、
ついあけてしまった赤ワイン・・・。
ゲンコウカカナキャ、ゲンコウカカナキャ・・・・
と、思えば思うほど、
その心の声が睡眠薬のように、
ワタシを深い眠りにいざなってゆく。
取材ウイークを終えたら、
すぐ原稿に取り掛かろうと思いつつ、
大抵、1日10時間ぐらい「ねだめ」をしてしまい、
あ~、もう締め切りですやばいですってなって
はじめて
「はっ!」とスイッチが入る。
いつも、そんなことの繰り返し。
眠ったら大抵のことは忘れてしまうので、
深刻な悩みもない代わりに、
ジンセイを深く突き詰めて成長することもない。
おまけに、
メモやテープをとったこと以外、
旅先で「あ~、いいこと聞いたなぁ!」とか、
「こんな強烈な体験は、メモなんかとんなくても絶対忘れない!」
と思ったことだって、
すっからか~んと忘れてしまう。
(走るのに夢中で心だけにメモした
ツール・ド・おきなわの原稿も、かなりやばそう・・・)
わたしは、バカなんだな、きっと。
寒い寒い冬は、
クマみたいにたっぷり腹ごしらえしてから冬眠したい。
毎年、この時期になると、
いつも、マジメにそう思う。