「新しい恋をしたら、
新しい服を買おう~!」
・・・という、某酒造メーカーのCMにも使われてる井上陽水の新曲が好きだ。
「キミのロン毛は~、長すぎだ~っ!」なんて歌詞が突然出てきて
陽水ってやっぱ不思議だなぁ。。。
と思っていたら、作詞は町田康。
ううむ、町田康!
この人の名を聞くと、
私は胃がきりきり痛み出す。
なんでか、の説明は今回パスさせていただきます(苦笑)。
さてさて、「新しい恋」を探しに(?)
出かけた週末、シェルパ斉藤さんちのパーティー。
結論からいいますと、
「どこが『愛が芽生える八ヶ岳のパーティー』やねんっ!」
と突っ込みたくなるくらい、
仲良し夫婦 OR 家族の大集合。
ひとり身の40歳女子には、かえってワビサビ倍増なCAMPでした(笑)。
ま、そんなオチだろう・・・と予測はしてたし、
ひさしぶりに、自然の中で極上の薪で焚き火できたからいいのだ。
夜更けに「チームシェルパ」で大工修行中の
ヒロセ君(25歳)と焚き火のおきを眺めながら一服。
沖縄や北海道を旅したいね~と話したのが
唯一? しいてあげれば? SWEETな時間だったんですかね~。
しかし、ヒロセ君から見たら私はお母さんぐらいの感覚なんでしょう。
「キミの年齢は~、若すぎだーっつ!」
と陽水のように歌いたくなりました。
私を八ヶ岳まで乗せていってくれたニッタさんは、
去年の春、このパーティーで出会った京美人の都ちゃんと現在、遠距離恋愛中。
そういう意味では「愛が芽生えるパーティー」も
まんざら誇張ではなく、実績あるんですけどねぇ。。。
しかし、この夜。
私は「新しい恋」の代わりに、「新しい靴」を手に入れたのです。
しょっちゅう仕事で会ってる方はうすうす気付いていたかもしれません。
私は去年の9月に帰京して以来、
ほぼ毎日、同じスニーカーを履いていました。
ニューバランスのグレーのスニーカー。
3月に出た、陳腐出まくりと悪評高き「自転車人」を見ても、
どのロケでも履いているのはこのスニーカー。
ロケどころか、近所のコンビニ行くときも、
東野翠れんちゃんのインタビューに行くときも、
奥多摩の山に登るときも、
エブリデイ、この一足で通しました。
おととしの10月に東京を引き払ったとき、
私は下駄箱の靴を手当たり次第、捨ててしまった。
たった1足残したスニーカーで沖縄から北海道までいき、
靴底がぺたぺたに磨り減ったそいつで
屋久島の宮ノ浦岳も、北海道の利尻山も登った。
礼文岳を登ったあと、ついに穴があいたので
記念写真を撮ってから
キャンプ場のゴミ箱に捨てた。
ニューバランスのスニーカーは、
TOKYOに戻ってスグに、上野のマルイで買った。
いわば、帰京記念の一足だった。
じつはその後、浅草でもう一足、
「スカートを履いたとき用」のブーツも買ったのだけど、
ここんとこ、スカート生活からすっかり遠ざかっており、
結局、いつもニューバランスになってしまっていた。
「新しい靴」を買えないほど貧乏だったのは事実だけど、
この8か月間で、じつは「新しい帽子」は3つも買っている。
つまり、私の中でのオシャレ優先順位は、足元より頭先なのだ。
リリー・フランキーさんのエッセイ、『女子のたしなみ』によると、
汚いスニーカーを履いているのは、女子としてサイテーらしいですけど。
私はマジで「新しい恋」を見つけた頃に
ちゃんと「新しい靴」を買えばいいか~、なんて思っていた。
長旅で「他人は本人が気にするほど、他人の格好は気にしちゃいない」
という法則も学んだので、
穴があくまで履きとおす「北の国から」ごっこを密かに楽しんでいたってわけです。
斉藤さんちに新しく誕生したカフェのデッキは土足厳禁。
まだ日が沈む前に靴を脱ごうとしたとき、
隣に、私の履きなれた靴とまったくおんなじ
ニューバランスのグレーのスニーカーがあるなぁ・・・と気付いた。
「こりゃ、間違えそうだなぁ」
と思っていたら、
なんと、その靴の持ち主が間違えて履いて帰ってしまったのだ。
残された靴は、
8か月間、「山に登ったり~、川を渡ったり~」(byブルーハーツ)した
私の靴とは「同じ靴でも、ここまで色が違うのか!」
というくらい、ニューバランスのNマークのピンクが鮮やか。
「やった~! ラッキー! これってわらしべ長者みたいですね!」
と浮かれていたら、
「よかったじゃん、とりあえず靴だけ(!)は収穫があって」
と斉藤さん。
「あ、でも、こういう瑣末なことで運を使ってるから、肝心の出会いがないのかな・・・」
な~んて話していた。
翌朝、明るい所で見たら、
スニーカーの中には、白い犬の毛がいっぱい。
そこから推理すると、
不運にも真っ暗な夜に私のボロ靴を履いていったのは、
私と同い年だけど、ボーダーコリーを2匹とチワワを1匹飼ってログハウスに住んでいて、
前夜、15歳年下のダンナさんと仲良く帰っていった長野在住のYさんのと判明。
Yさんとは、パーティー中に意気投合して名刺交換もしたから、
彼女が「こんなボロ靴はいらんから、私のとっとと取り替えて~!」
というなら、わらしべ長者は素直に宅急便で送るつもりだ。
ただ、ちょっと思うのは、40歳になってから、
なかなか出先で同い年の女性と知り合って気が合う機会ってない。
まったく同じデザインと色で、サイズも同じ。
そういう靴を「うっかり」履き間違えていく粗忽さもチト似ているようなYさん。
これも何かの縁だとしたら、
交換するのは、「今度どこかで会ったとき」っていうのも面白いかな~、なんてね。
ま、それは「新しい靴」のほうを手にした私がいうことじゃないか。
これが問題の「新しい靴」。
この靴から「何か」がはじまるのでしょーか。