陳腐な旅人日記


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小雨降る神保町で。

最終電車に間に合うように帰ろうとしたら、
地下鉄の駅に降りる階段で
ひとりの外国人バックパッカーとすれ違った。

年のころは20代中ば~後半だろうか。
外国人の女の子はよくトシがわからないけど、
アジアのどこにでもいそうな、
でっかいザックを背負って、
さらにパンパンに詰まったデイパックも持ってて、

階段を登って地上に出て
(ふ~、やれやれ・・・
泊まる予定のホテルはさてどこだろう・・・)
という感じだった。

神保町で外国人バックパッカーといえば、
泊まるホテルは間違いなく、あそこだ・・・

「サクラホテル?」

と話しかけたら、「イエース」とどんぴしゃり。
こんな雨の夜、裏道を探していくのはしんどいだろうと思い、
「じゃあ、案内してあげるよ。ついてきなっ!」

・・・・と英語でどういえばいいかわからなかったので
(NOVAで学んだことはいったい・・・)
態度で示したら、
彼女は「わ~い、ラッキー!」という感じでついてきた。

「重そうだから、デイパック持ってあげるよ」

これまた英語でどういえばわかんなかったので、
態度で示したら、
彼女は「いいの~、アリガト!」という感じで私に荷物を預けた。

世界放浪中の女子は、ほんとうに無防備でいいね~。
自分が男子じゃなくてちょっと残念。

彼女は、イングランドからやってきたベッキー。

それが駅からサクラホテルまでの1~2分の間に
わかった全事実。
タイ・・・って言葉も喋ってたような気がするので、
たぶんアジアをあちこちめぐっているんだろうね。

ホテルのサクラ色のネオンが見えるあたりで
「あそこだからもうわかるよね」
とデイパックを彼女に戻し、
「グッナイ!」「サンキュー!」
とあっさり別れた。

たったそれだけ。
でも、なんとなく楽しい気分になれた。

「ニホンジンってすっごく親切なのよ!
それも押し付けがましくないし、きれいな大人のオンナの人が多くて~。
また行きたいわ~、ニ・ホ・ン!」

なぁ~んてイングランドで彼女が旅仲間に話しまくり、
ジャパンブームが起こらないとも限らない。

異国で受ける印象って、そんなちっぽけな出会いの繰り返し。
迷える旅人に出会ったら、
つい声をかけてしまう私は
けして「おせっかいなおばさん」なのではなく(笑)、
「草の根的☆国際親善大使」なんですよ~。

いや、ただ喋れないくせに英語を喋りたいだけ・・・というか、
外国人バックパッカーと話すことで
つかのまでも、「旅」気分を味わいたいだけなんだけど。

あ~! 期限切れで失効したパスポートを再発行して、
そろそろ海を渡りたいな~!

どこでもいいのだ。
まだ見たことない風景がそこに待っているなら。
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by tinpunatabibito | 2006-05-28 02:09 | Comments(7)


クサい女

た、たどり着きました、ついに峠のてっぺんに。

もう何日、おなじ姿勢でおなじ場所に座っていたのか。

峠のあとにも、また峠が3、4コ連なっている気配で
6月15日あたりまで、長い旅路が続きそう・・・

しかし、とりあえず、ひと山越えました。

入魂のビーパル7月号、
みなさん、ひとり3冊ずつ買ってください・・・なんて。
思い入れのある人たちにたくさんインタビューできて
いろいろ勉強になりました。

人の話し方のクセとかを生かしながら、
読者の人がすんなり読める文章にしよう・・・
というのを心がけて書いたんだけど、
結局、書いているのは自分なので、
だれを書いても、
なんとなくみんな同じのトーンな気もして。

あんまりスラスラ読めちゃう原稿もいけないのかも。
読んだ人が何度もひっかかっちゃうんだけど、
そのトゲみたいなのが妙にクセになる・・・・

そんな文章をいつか書いてみたい。

夢・・・の話ばかり書いていたので、
「~したい」と書くのがクセになってるな。

でも、調子にのって。

ただの職業的ライターでは終わらない。

そういう覚悟をしたい。

フルライフ、
精神的マゾな人間にはクセになりそうで怖い。

じつは土曜日、
扁桃腺がぱんぱんに腫れて
ほおっておくと一気に熱が出そうだったので
歩いて1分の内科に行ってきて。

そのとき、
お医者さんに行く前に入って以来。。。。

衝撃的な告白をしますと、

それ以来、お風呂に入ってません。

その時間がもったいない・・・というか
単純に、
のんきに風呂に入ってられる状況じゃなかったっていうか。

日、月、火、水、木曜・・・

さすがに今夜は
「臭い女」になっていました。

あぁ、すいません。H野N子さん。
あなたの美しい話を
こんな臭い女が書いてしまって。

あの美しい写真がのった記事を
こんな臭い女が書いたなんて
全国何万人の読者は
これっぽっちも想像しないんでしょうね。

「こんなブログ書いてる暇にとっとと風呂入れっ!」

突っ込みたくなったらごめんなさいね。
もう今夜は(・・・・って朝だよ!)、梅酒飲んで寝ます。

明日。。。っていうか、今日も
なんだかたいへん追い詰められる気がしますが、
とりあえず、少し寝て起きたら、
お風呂に入り、
ぼろぼろ垢を流します。

あぁ、こんな私に誰がした。
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by tinpunatabibito | 2006-05-25 07:03 | Comments(5)


グチ・ぼやき自粛

てんぱってるときって、
いつもの倍の速度で時間が流れてる気がする。

PCの前で固まってる間に
ぐるぐる、ぐるぐる!
「時をかける少女」の早送りシーンみたいに。
(たとえが昭和)。

2日・・・いや30時間でもいいから、
時間が巻き戻しできないかな。

でも、これはグチでもぼやきでもないです。

ハエがとまりそうなスピードでも、とりあえず、前に進んでます。


やるしかねぇ~!(by黒板五郎@北の国)。
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by tinpunatabibito | 2006-05-19 07:35 | Comments(1)


目、目が・・・

ドライアイでチカチカ。
目薬もあと数滴でからっぽだ。
明日、明日買いにいこう・・・・。

パソコンの液晶画面なんかじゃなく、
青い海を見ながら、ポロポロ涙を流したい。

いま、世の中から隔絶された
クライクライ、井戸の底にいる気分。

何のために私はこんなになって書いてるんだろう。

っていうか、

何のために私は生きてるんだろう・・・?


早くも逃避モードになってます。

残り12ページ。
トオイトオイ、ヤバイヤバイ・・・。
終わらない峠も、空けない闇もないってことは
ナガイナガイ人生で何度も体験してきたけど。。。。
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by tinpunatabibito | 2006-05-18 04:21 | Comments(3)


テープをおこす

このブログは業務関係の人も見てるので大きな声ではいえないが、
・・・・あぁ、一行も原稿を書かぬ間に朝になってしまった。

ちゃんと仕事はしてたんです、
たまりたまったインタビューのテープおこし。

「いまどき、こんなテレコでインタビューに来るヒトいませんよ」
クニイさんには呆れられ、

「ちんぷさんはテープ録りますよね?
あんまり騒がしい店はやめますね」
翠れんさんのマネージャーさんには気を遣われ、

「テープおこしに費やす時間がもったいないよ。
テープに録ると、喋り言葉に縛られて、意外とつまんない原稿になるしね」
ライター仲間には諭される。

それでも、私は好きなのだ。

これから、誰かの話をじっくり聴くぞ・・・というモードに入り、
新しいテープの包装をぴしっと破って、
使い慣れたテレコに120分テープをセットする瞬間が。

万が一、テープが録れてなかった不測の事態のために
メモも録る。
そのメモだけでも十分原稿は書けるとしても。

やっぱり記録したいと思ってしまう。
その人がどんなニュアンスで、その言葉を話したのか、
その話をしたとき、どんな空気が流れていたのか、
一対一のとっても贅沢な講演会(もしくはトークショー)の、
たったひとりの聴衆として。

その場でどんなに感動しても、
三歩歩くと、細かなことはすぐに忘れてしまうニワトリ記者の、
感動再現テープ。

入稿前に、何十本というテープをおこすのは、
はっきりいって切ない作業だ。
しかも私は、そういうとこだけ几帳面なA型で、
一語一句正確に文字におこしたくなってしまうから異常に時間がかかる。
その80%は、
原稿にはまったく使われない言葉だとしても。


テープをおこしている間、いろんなことに気付く。

「あ~、何でここでこの質問をぶつけなかったんだよ!」
とか、

「このインタビュー、失敗したと思ってたけど、
けっこういいこと聴いてるじゃん」
とか。

「現場ではは○○と解釈してたけど、ぜんぜん違ってた~」
とか。


もうひとつ。
若い人にはわからないだろうけど、
これは「ザ・ベストテン」で黒柳徹子がもらっていたスターのサインのようなもの。
あの日・あのとき・あのひとが
熱く語ってくれた肉声を、
いつか聴きたくなる日が来るかもしれない。

ダンボール箱に放り込んだ何万本のテープ。
沢木耕太郎が
美空ひばりの死後、そのダンボールから彼女の肉声を探したというエッセイがあるけれど、
私にもいつか、そんな日が訪れるのだろうか。

あ~、そんな話、縁起でもないね。
もちろん、そこまで考えて録ってるわけではありませんので、
これから、
アナログなテレコを持った陳腐なライターがインタビューに行っても
皆さん、身構えないでくださいね。

あれ、思っていた結論と違うけど、
ま、いいか。

しかし、どこが短いブログ月間なんだよ。もう寝るよ!
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by tinpunatabibito | 2006-05-16 07:47 | Comments(4)


短い日記ウイーク

ブログを書き出すと、ついだらだらと長くなってしまい、
あっというまに2~3時間経ってしまう。

しばらくそういう事態はマズそうだけど、
せっかく遊びにきてくれた人に申し訳ないので
峠を越えるその日まで、「短い日記」ウイークに突入~!

(ほら、この前書きだけで十分長い。
これは、思うにアレですね。
ふだん、短い文字数によりたくさんの内容を詰め込もうと
苦心してるライターの反動ってやつ。
文字数制限がないと、とたんに、1日A4ノートに11ページぐらい書いていた
女子高生時代の交換日記状態に戻っちゃうわけ。
もう何十年も昔なのにね)

作家のSMさんの事務所は、
わが家から自転車で3分くらいの所にある。
ビーパル特集用の写真を受け取りにいくのも、
電話をもらえば、商店街をつっきってささ~っと
メッセンジャー状態。こういうの、なんか楽しい。

途中の商店街に、
イマドキの服をけっこう安く売ってる店があり、
自転車をとめて
「あ~、ひさしぶりにこういう女子っぽい格好もいいなぁ・・・」
と何となく眺めていた。
店先には、この間、Sちゃんがきてたようなぼわんとした中国服っぽいワンピース。

そしたら、
私の後ろを歩いてきた、商店街買いもの中のおばあちゃんが呟いた。

「ここは、紳士もんをおいてるのかね~」

ばあちゃん何いってんの~。
こんなレースフリフリのスカートや、
ふわふわしたシャツしかない店、紳士服屋なわけないじゃーん・・・

さすがにそこまでは突っ込まず、、
「え、女もんだと思いますよ・・・?」
と答え、ワンピースはもうどうでもよくなって、また自転車で走り出した。

その3秒後に「はっ!」と気付いてしまった。
ばあちゃんの呟きのわけを。

黄色いMTBにまたがったまま、
帽子に短髪・七分丈パンツ・スニーカーの私がのぞいてる店、
イコール、紳士服屋だろう・・・と。

やっぱいかんなぁ、このままじゃ。
峠を越えたら、
女性フェロモン倍増計画だ。
自分で書いていて吐きそうになってしまったけど、
とにかく、このままじゃおじいちゃんになってしまいそうだぞ。

フェミニン セクシー ガーリー キャリア 二キータ(←これはない)・・・・
なんでもこいのおしゃれな大人をめざすぞい。
すべてもろもろ、峠を越えたら・・・。いうだけはタダだ。
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by tinpunatabibito | 2006-05-15 15:27 | Comments(1)


2006年最後で最高の花見旅

桜が満開の青森・弘前へ旅してきた。

来春用の「自転車人」“花見サイクリング”特集の取材で、
奈良の吉野山を走ってきたのは、先月の14日。
それからじつに20日以上が経って、
ようやく北国に春がやってきたのだ。
日本はほんと、長いんだなぁ。

今回は、モデルは数少ない男友達のニッタさん、
撮影は登山部仲間でもあるGさんにお願いした。
ニッタさんが最近10万円で買ったボルボのキャリアにMTB2台、
トランクにY編集長から借りたBD-1を積んで、
東京から弘前まで片道650km以上の大移動。
土曜の夜に笹塚を出発し、
眠気ざましに大音量でブルーハーツを聴きながら
日曜の早朝に弘前に到着。
道の駅に停めた車内で仮眠をとってから撮影・・・という
取材にしてはかなり過酷な旅なのだけど、
個人的には飛行機でびゅん! と移動するより、
陸路をえっちらおっちら移動するのが大好きで、
そういう旅もいいよね・・・と乗ってくれる仲間であったから、
仕事ってことを忘れちゃうくらい楽しい旅になった。


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桜前線を追いかける取材なんて楽しそうだなぁ。。。
と思って軽く引き受けたものの、
「桜の開花情報」と「週間天気予報」を見ながら、
モデル×カメラマン×ライター全員のスケジュールを調整するのは
すごく難しい。
前回の吉野は、雨で1回延期したけど、
今回も、天気予報では降水確率70%。
しかし、3人ともその後は仕事が詰まっており、
かなり「神様」だのみの旅立ちだった。

「ずっと雨が降ってるわけじゃないだろうから、
雨がやんだ隙を狙って撮影しましょう」
なんていいながら、
(でも、ずーーーっとどしゃ降りだったらどうしよう・・・)
とかなり悲惨な絵が頭をよぎっていた。
こんな長距離を移動したあとで
どしゃ降りのなかを「笑顔でサイクリング」なんてできるわけない・・・と。

そしたら、なんとなんと、弘前はどぴーかん!
日本一の桜たちが
「長旅お疲れさまでしたねぇ。何もないとこですけど、
桜だけは自慢ですから、ゆっくりしてってくださいまし~」
(※津軽弁に要変換)
という感じで出迎えてくれた。


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弘前公園の桜は、8年ほど前に東北をひとり旅したとき、
秋田の八幡平のキャンプ場で出会った若い夫婦のクルマに載せてもらって
彼らと3人で「すごい! すごい!!」
と感激しながら見たことがある。


屋台の出店も
昭和30年代ぐらいにタイムスリップしたみたいで、
ひとつひとつ眺めて歩くだけでわくわくする。
戦後から呼び込みやってるんじゃないか・・・と思われる
ばあさんの口上が流れる「お化け屋敷」とか、
店先に並べたバイクで「一周できたら賞金100万円!」なんて
バイク好きなニッタさんが一瞬真顔になったサーカステントみたいなのまであって。
そのすべてが、陳腐な旅人のアドレナリンのメーターをふりきるくらいツボなのだ。


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日本一の桜は叶姉妹なんてかすみまくりのゴージャスさ。
なのに公園全体に、泣きたくなるくらい幸せな風景が詰まっていて、
京都在住のMちゃんと遠距離大恋愛中のニッタさんは

「これで横にいるのがMちゃんだったらなぁ。。。」

と、女子高生みたいな呟きを30回ぐらい(聞こえよがしに)もらしていた。
ハイハイ、すいませんね~、こんなおばさんと一緒で(笑)。
しかも、満開の桜に浮かれて記念写真撮りまくってるし~。


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岩木山のふもとの宿に泊まって、
今朝は、「世界一の桜並木」を走ってきた。
あちこちに残ってる雪からの冷気がとても爽やかで、
道端のフキノトウやツクシもいとおしくて、
どこまででも走っていけそうだった。


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旅の最後に、とても素敵なおばあちゃんに出会った。

あえて名前は伏せますが、
おにぎりひとつで人を癒す・・・といわれてるおばあちゃん。
ちょうど先週、「ひだまり手づくり塾」の撮影のあと、
なおさんが、「私のあこがれの人。あんなおばあちゃんになれたら・・・」
と話していた人で、
その話を聴いていたときは、
まさか自分が一週間後にそのご本人にお会いできるなんて
これっぽっちも考えてなかった。
めぐりあいの不思議さを怖いくらい感じた。


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最後に差し出した手を
両手でしっかり握ってくれて、
数分間祈るように目を閉じていたおばあちゃん。
これから、岩木山の写真や映像を見るたびに
(あのふもとに、あの人がいる・・・)
と思うんだろうな。
そして、いつかおばあちゃんに会いたくて
きっとまた、あの坂道を自転車で下っていくんだろうなぁと思った。
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by tinpunatabibito | 2006-05-09 01:47 | Comments(5)

    

いつかどこか「陳腐な食堂」開店予定の、52歳キッチン見習いの雑記。
by tinpunatabibito
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