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陳腐な旅人日記


自転車人、出ました・・・。

「自転車人」18号が本日、書店に並びました。
自転車人、出ました・・・。_e0095194_2335246.jpg


表紙&巻頭インタビューは、
武田真治さん。

・・・そう、キヨシローと「ツール・ド・鹿児島」を走り、
ラフィータフィーのサックスプレイヤーだった「武田クン」だ。

2001年9月、鹿児島の妙見温泉「雅叙園」。
インタビューの開始前から何度もトイレに駆け込みながら
ドキドキ最高潮でキヨシローが現れるのを待っているとき、
すらっと細身の武田さんが通りがかった。
さっとお辞儀したら、武田さんも爽やかに頭を下げてくれた。
なんだか、飾らなくていい感じのヒトだなぁ・・・と思った。
まさか、そのときは8年後、
空に旅立ったキヨシローとのLSDの話を
彼から聞くことになるなんて思ってもいなかったけれど。
カメラマンのヤジマさんが汗だくで撮った表紙の写真、
美術館ふうに自転車を置こうと現場でアイデアを出してくれたのは、
武田さん本人でした。
キヨシローがバンド仲間に引き入れただけあって、
ただ、顔が美しいだけじゃなく、
「ものを創る」ことに対して真摯に向き合っているヒトだった。


前号はお休みしてしまった連載「ロードバイクで小さな村へ。」は、
わが出身地・愛知県の豊根村のことを書いています。

「趣味の雑誌だから、あまり生々しくならない程度に・・・」by編集長。

・・・そう、2009年夏、わが人生三度目の事故が
どんな状況で起き、そのとき私はどんな行動をとったのか。
村の紹介記事の終わりに、さらっと書きました。
これもまた、読者の人に「ふざけてる・・・!」と思われちゃうかもしれないけれど、
100%、フィクションなしのほんとの話です。


キヨシローにあこがれて乗り始めて
いろんな旅をするほどにロードバイクが好きになった。
それなのに、三度も救急車に乗ってしまった。
(・・・つーか、三度目はドクターヘリ・・・)
そんな、日本一(世界一?)どん臭い自転車人にとって
「はじまり」と「いま」がつながった「自転車人」18号であります。


「もう自転車はやめたほうがいい・・・」
事故のあと、いろんな人から言われ続け、
昨日も、今日も、複数の人からこんこんと言われた。
私のことを心配して言ってくれる人たちに
「いえいえ! 好きだから乗り続けますよ~!」って
ノーテンキに言っちゃう大馬鹿野郎でいたいと思いつつ、
さすがに、事故も三度目となると、
へらへらと笑えなくなってしまった今日この頃。


「そんなに深刻に考えないで、
乗って楽しいんだったら、ムリしない程度に乗ればいいよ。
ただ、トシとってから(スポーツバイクに)乗り始めたから、
路上の危険な信号をいっぱい見逃しているんじゃないかな。
ロードバイクを復活する前に、MTBで森を走ってみたら?
だいぶ変わると思うよ」

自転車界の第一線で活躍する先輩ライターY・Sさんが先日アドバイスしてくれた。
単純に「危ないからやめろ」じゃなく、
安全に乗りたいならこうすれば?・・・と
具体的なアドバイスされたのはキヨさん以来で、
やっぱり、とことん本気で自転車が好きな人は違うなぁ・・・とうれしかった。


とりあえず、あれもこれも、
鎖骨がくっついてから考えよう、と思います。

自転車で旅しながらふわ~っとココロが開放されていく瞬間を
もう一度、どこかの路上で味わえたらいいなぁ、と、
笹塚の片隅で静かに、地味に願うだけ、今は。

助けてくれた人、心配してくれた人、
そして、こんな超ダメだめ自転車人を応援してくれるキトクな人、
いろんな人に感謝するキモチを一生忘れないでいよう。
by tinpunatabibito | 2009-11-10 00:03 | Comments(12)
Commented by 満帆 at 2009-11-10 22:26 x
自転車人、土曜日に手に入れた。(年間購読者)
今、P124~読みました。少しだけど、事故の様子がわかりました。
記憶、写真があって、文が書けて良かったですね。
自転車…ロードにこだわらず、クロスやミニベロから楽しくポタポタするのも良いのではないでしょうか?
私は最近忙しく、好きな時に、好きなだけ乗るようにしています。
Commented by K子 at 2009-11-11 00:32 x
読みましたよー!
平和な前半部分も、事情を知っているものとしては
いつ来るかいつ来るかとドキドキでした。
生々しくなかったですよー。
でもあれ読んでブログに飛んできたヒトは生々しくてビックリするかも!?
Commented by tinpunatabibito at 2009-11-11 03:03
満帆さん、ありがとうございます。
記憶は・・・一部ないんですけどね(笑)。
ほんと、美術館の館長さんの写真に
助けてもらいました。。。
豊根村、ロードなら走り甲斐のある村なので、
もし気が向いたらぜひ(晴れた日に)どうぞ。
・・・・って、私に言われたくないですね~。とほほ。
Commented by tinpunatabibito at 2009-11-11 03:17
K子さん、読んでくれてありがと~♪
沖縄サイクリング中に熱中症で倒れたこともあるし、
ご存知のようにトンネルで激突されたこともあるので、
前半の車掌さんや地元のおじさんの言葉が
「何かが起きる・・・」ことを予感させるように・・・と
思って書いたんだけどね。
豊根村は自然が豊かでいい村だから、
私が事故なんかしたせいで
アブナイ村と思われちゃったらタイヘン。
どん臭いやつが転んだっぽいけど、
この村は自転車で走ったら面白そうだな~! と
読んだ人が思ってくれることを願って書きました。
まだまだ、文章へたっぴーですが(汗)。
Commented by 四丁目の猫 at 2009-11-11 10:10 x
昨日手元に届きました♪

取材記事がお蔵入りになっていなくてホッとしました。
事故の直後って気が動転しているって本当ですね^^;
なんとかして平常にしようと無意識に無理をしてしまうものなのですね。

久しぶりに創刊号から一気に読みかえしてみましたが、
もう一度、折り畳みでやっていた頃に戻ってみるのもいいかもしれませんね。
あの頃に見えなかったモノが見えてくるかもしれませんし、
「もう一度、原点に戻ってみる」という意味でも良いのかもしれません。

新たな記事を楽しみに待っています^^
Commented by tinpunatabibito at 2009-11-11 19:27
四丁目の猫さん、ありがとうございます!

「温泉に入りたい~~~!」という無類の温泉好きの欲望が
瀕死の状態でもめらめらと燃えていたんだと思います。
私は、ずっと、助けてくれた人は自分が転んでいたから
声をかけてくれたと思いこんでいたのですが、
原稿書く前に電話で確認したら、
「いや、立ってましたよ。
でも、ちょっと立ち方が普通じゃなかったので
声かけたんですよ~」と教えてくれました。
人間って、「絶対◎◎をするまでは死ねない!」という
強い欲望があれば死なないものなのか・・・とも思ったり。
チチやハハの愛とか、
いろんな目に見えないチカラが守ってくれたんだなぁ、と思ったり。
「何が起きたのか」、ほんとうは私は何もわかっていないけど、
目に見えないチカラを信じて、
これからも、新しいことに挑戦していきたいです。
「小さな村」の連載は創刊号じゃなく3号からですが、
一気に読み返してくれたなんて感激です。
日本一どん臭い自転車人だから伝えられる自転車旅のよさ、
ゆっくり考えてみますね!

Commented by mgotophoto at 2009-11-12 01:18
さすがY・Sさんですねー。
森の中を走ってみたら、というのはなるほどなアドバイスですね。
大岡裁きの様な。
路上と一緒で危険な所もいっぱいあるでしょう(もしかしたらもっと多いのかもしれません)が、
転けたときの痛さってのは、森の中のほうが少ないですよね。
自転車ってどれだけ自分のセンサーをオープンにして行くかって乗り物だと思うんです。
体の事、機材の事、気象の事、地形の事。
色んな信号を感じて安全に走れる。
学びの回数がより多い方が、深く付き合って行けるんだと思います。
でも、小さな頃から自転車に乗って来たYさん、言葉の重みが違いますね。
なるほどなっとく。
Commented by tinpunatabibito at 2009-11-13 01:30
ゴトーさん、こんばんは。
イニシャルだけで誰かわかるなんて、
さすがだなぁ~。
Y.Sさんには某編集部で偶然会って、
もっとボロクソに言われるのを覚悟してたんですが、
お互いムリしない程度に楽しもうよ~、
と、爽やかに言ってチャリで去っていきました。
ほんと、あれだけ仕事で乗っているのに
少年の頃から変わらずに自転車が好きな人ってすごいです。
陰ながらとっても尊敬しているのです、ブログも見てるし(笑)。
ゴトーさんのコメント見て、
「そうか! 森なら転んでも大けがしないんだ!」と
改めて、MTBで自転車人修業・・・説にナットクしました。
私がしたいことは、やっぱり、
遠くまでマイペースで走る「LSD」しかないけれど、
それを安全に楽しむために、
2010年はMTBで日本の森を旅しよう! と決めました。
はやくくっつけ~、鎖骨! って感じです。
Commented by mgotophoto at 2009-11-13 02:02
いや。だから学びの機会が多いって話ですよ。
大けがはすると思います。でもMTBの人たちが言う、
転んだら自転車を蹴り飛ばして巻き込まれないようにとか、
そういうテクニックってロードの人はあまり言わないですよね。
転けるのが恥ずかしいことだと、思ってるから。
なので、陳腐さんがやっぱり乗りたいと思ったとして、
ロードの人達から転けない走り方を習うなんて、難しいと思うんです。
でMTBはすごい転けますよね。でも森は人工的な道とは違って、致命的な所まではスピードが出やすくは無い。Yさんはこれの事をざっくり”山で”と言ってるんだと思いますよ。
けっして「そうか! 森なら転んでも大けがしないんだ!」…では無いですよ。


Commented by tinpunatabibito at 2009-11-13 03:55
ふふふ。このやりとりだけで、
私の馬鹿さ加減や前のめり具合が露呈された感じですね(苦笑)。
Yさんと話したときも、今すぐにでも森へ・・・って感じになったら、
「いや、ちゃんと体が治ってからにしたら」とやんわり言われました。
あぁ! なんでこんなにあほなんだ~~~。
こういうところが事故体質なんですね・・・反省。
(でも、MTBは気になる・・・)
Commented by スーツー at 2009-11-14 09:26 x
小さな自転車も山の中も怪我する機会はいくらでもあると思いますよー。
先日一緒に走ってた方が転倒し、ヘルメットのお陰で大怪我ですんだということがありました。その時もやっぱり下り坂でした。
前へ飛んで、地面との最初の接地点が頭という。。
それを目の当たりにしてから、自分も近所を走るときでもグローブとヘルメットは必須です。
それにしても最初に声を掛けてくれた方、ほんとにほんとに恩人ですねぇ。
まずは慌てずしっかり「くっつけて」下さいね!
Commented by tinpunatabibito at 2009-11-14 23:47
スーツーさん、ありがとうございます。
私も、ヘルメットをしていたおかげで無事でした!
街をポタリングするときはヘルメットしないことも多いのですが、
(それも危険だからよくないですね・・・)
「小さな村」を走るときは山間部がほとんどなので
ヘルメットは必須です。
最初に声をかけてくれた人以外にも
119番通報してくれた宿の人、
救急車よりドクターヘリがいいととっさに判断してくれた人、
病院の先生など、恩人だらけです。
ジブンだけで生きてる気にならず、
生かされていることを忘れちゃだめだ・・・って思います。

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いつかどこか「陳腐な食堂」開店予定の、54歳キッチン見習いの雑記。
by tinpunatabibito
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