私がアウトドア好きになったのは、
たぶん1886年~1987年ごろ。
時代はバブル真っ盛りだった。
グラフィックデザインの事務所に入ったものの、
たった3か月で
「あっ! これ、私に絶対向いてない!」とあっさり脱落。
社長に「給料なんか払うか~。お前がつぶしてダメにしたロッドリング代返せ~!」
と、さんざん罵倒され、
次に焦って見つけた職場も見習い期間中に脱落し、
そこの上司にも
「お前みたいなヤツ、どこの世界でも生きていけるわけない!」と、さんざん罵倒され・・・。
あ~あ、21歳で私のジンセイ最悪だぁ~!と、
彼氏のシャツをびしょ濡れにするぐらいびーびー泣いていたら、
「でも、まだいいじゃん、とりあえずオレがいるし…」
なんてことを言われ、
ほんとうならそこでうるうる・・・とさらに感涙のハズが、
「オトコにこんなこと言われるオンナは情けないかも・・・?」
と唐突に、長野・川上村の農園にひとりで旅立ってしまった。
(そこがすべての間違いだったんだろうか・・・・と今さら後悔なんてしない・・・ヨ)
3か月半農家で住み込みバイトして。
朝焼けに向かって原チャリでぶるぶる田んぼのあぜ道走ったり、
信濃新聞の料理コーナーを切り抜いて「今日は新しい料理に挑戦しました~!」
と得意満面で食卓に出した「にんにく揚げ餃子」を
「ごめん姉ちゃん。うちの一家、全員、にんにくダメなんだわ!」
と、農家のおじさんおばさんにすまなそうに謝られたり。
1箱10kg近い白菜の段ボールを畑から軽トラにがんがん運んだり。
たった3か月半だけどいろんな体験をして
よくも悪くも、私はすっかり強くなってしまった。
名古屋に帰って、
なぜだか拾ってもらえた弱小出版社で、
私に与えられた仕事は、名古屋東部のミニコミ誌をつくる仕事だった。
写真もイラストも原稿もぜ~んぶ「おまかせ~!」(丸投げともいう)の仕事。
ミニコミ誌といっても純粋なミニコミ誌ではなく、
特集や書評以外の記事は
会費を払って加盟したお店約200店を交替で取材・紹介して、
お店のレジ前に置く、今でいう「フリーペーパー」なわけです。
やっと笹塚で入手できた『1Q84』の冒頭で
青豆が、シュンコ・シマダのスーツを着てる・・・という記述を読んで
「ハルキさん、古すぎない? いまどきジュンコ・シマダ着る若いオンナなんて・・・」
とツッコミかけて、「そうか・・・これは1984年の話か・・・」と納得したんだけど。
そういうバブルの象徴のスーツを売るファッションビル(もちろん、とっくに潰れて今はない・・・)
とか、こじゃれたスイーツとかフランス料理店とか、
はたまた、たぶん今もありそうな名古屋のディープな老舗店とか、
そういうお店を、真っ赤な軽自動車のダイハツ「ミラ」(社用車)を爆走させつつ、
EOS(もちろんアナログ)片手にあっちこっち取材に回っていた。
なんだか今とあんまり変わんないんですが、
それが私の1986~1987あたり。
ある日、突然、
シーナマコトさんが大好きで大好きで仕方なくなって、
その延長で
ノダトモスケさんも大好きで大好きで仕方なくなって。
ミニコミ誌で「カヌー」とか「キャンプ」を特集するようになった。
特集・・・・といっても、
ほんの小さな記事なんだけどさ。
(私の死後、そのミニコミ誌は高値で取引されるだろう。
タイマーズの絶版CD「不死身のタイマーズ」みたいに・・・ね!)。
その日もいつものように
「お昼は『シェ・ジロー』で1500円ランチしようかしら~」なんて思いつつ、
真っ赤なダイハツ「ミラ」で取材に出かけていた。
たまたまお昼どきに回った「星が丘三越」のデパ地下で、
なぜだか不意にパックのお好み焼きを買って、
なぜだか不意に、近所の公園の芝生で食べた。
「ふふ! ちょっとシーナさんとかノダさんっぽい(笑)」
そんなことを思いながら、
青空の下で食べたお好み焼きがほんとうにおいしくって。
あぁ、私は「アウトドア派」でいこう、と
そのとき強烈に思ったのでした。
それから20数年(!!!)。
陳腐さ加減も、前のめり加減も、
昔も今も何も変わっていなくて
「いいのか? これで!?」状態ですが、
もう今さら後悔しないサ~、って感じであります(笑)。
明日、6月23日、
アウトドアガールズが
アウトドアガールズのためにつくった、
日本初のアウトドアガールズ雑誌「ランドネ」が
いよいよ、書店に並びます。
スタッフはみんな、
アウトドア業界で大大大活躍中の女子たちです。
(若干、アウトドア業界で活躍中の男子もいるようだ・・・笑)。
私もちょこちょこっと書かせてもらいました。
売れたらいいな~!
「1Q84」なみに・・・と思います。
こ~んなにカワイイ表紙、
手にとったら買わずにはいられない・・・・と思いません?
中にもかわい~娘さんがいっぱいですのよん。
なおさん&チョミさんとか、あすかちゃん&K子さんとか(笑)。